このケーキが150円?このコーヒーが300円?・・・それを展覧会限定カップ&ソーサーで味わえて、ワンコイン以下・・・?
観光都市京都にあって、これ以上のコスパがあったら教えて欲しいのです・・・・

※このページ、めちゃくちゃ文字情報が多いんですけど、それだけ本気なので頑張って全部読んで下さい!

 

 

 

明治維新150年に合わせ、それを意識した作品に加え、毎年開催している呈茶席を、今回は文明の薫りを感じる「喫茶席」に。
しかし60回記念、それだけでは足りない!全然足りない!安物なんか使いたくない!本気で、豆から拘る。


時代背景を考証し、当時愉しまれていたであろうコーヒーの風味を、現代のスペシャルティコーヒーを使用して再現。
今展覧会のためだけに焙煎・ブレンド頂いた「明治改元1868ブレンド」で、今回の色絵陶芸展開催期間中「のみ」のご提供です。
焙煎とブレンドは熊本の「ふとりねこ焙煎所」の代表「矢ヶ部 孝志」氏にお願い致しました。

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そして、そのコーヒーを、組合員が今展覧会用に作り上げた、特別な珈琲カップ&ソーサーで味わって頂きます。
ホントは呈茶席の時のように、カップ&ソーサーもずらーっと並べて、お客様に好みのものを選んで頂きたかったのですが、
スペースの関係上どうしても難しかったため、今回はこちらで選ばせて頂きますね!

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「ゼロか100か」、「中途半端ならやらない方がマシ」、「やるなら徹底的にやる」
それを信条にする呈茶席担当者が、60回記念の展覧会に合わせて遂に出した本気。

「陶芸展」 ではあるのですが、ただ漫然と陶器を並べただけの、その辺の退屈な展覧会との違いはこの時点で明白!

気に入ったカップはその場でご購入も可能、但しお持ち帰り用の豆は販売しておりません。(※1)
ですから、どうしても気に入った場合は2杯目をどうぞ。

※1 納得のゆく焙煎、厳格なハンドピック作業を経るため、コーヒー豆を大量にご用意できないためです。


 
コーヒーの歴史は、船便での輸送における鮮度保持との戦いの歴史だと伺っています。
ブルーマウンテンが流行るまでは、日本人にとって一番美味しいコーヒーはインドネシア産のマンデリンでした。

輸送に関して地理的に一番近かったので、比較的良い状態で豆を輸入できたのが主因ですね。とはいえ、輸送の段階で豆の鮮度は低下し、精製段階でのピッキングもほとんどされていませんでしたから、フレーバーの特徴を感じやすい「浅煎り」の焙煎に耐えられなかったので、必然的な理由で「深煎り」になっていきました。

明治時代に飲まれていたコーヒーはインドネシアのほか、移民事業の関係でブラジルからの輸入も多かったようです。明治40年代には需要に見合ったブラジルの豆が輸入されコーヒーの大衆化の一助となったとのこと。船便での品質保持の関係上、焙煎はやはり深煎りだったと推測されます。

今回は、マンデリンだけでは冒険しすぎる感じもしますので、明治のコーヒー文化を再現しつつも、現代の幅広い年齢層のかたに「おいしい」と思って頂けるよう、「マンデリン・リントン」と「ブラジル・サントスNo.2」でブレンドしてみました。
 
「ふとりねこ焙煎所」でのハンドピックは、焙煎後に一つのロットを3回繰り返してピッキングを行います。
生豆の状態だけでは見落とすような欠品も焙煎後には判別できる事がありますので、必ずこの工程を経て製品としてリリースしています。一粒一粒丁寧にピッキングしていますので、時間も掛かりますが品質は保証できます。
 
丁寧な手作業を経て皆様のお口許に届いていることをお伝えできれば嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。

矢ヶ部 孝志

「ふとりねこ焙煎所」代表・焙煎士
「カフェふとりねこ」代表
NPO法人「UDくまもと」代表


【コーヒー用語豆知識】

●スペシャルティコーヒー

生産されている土地から人、収穫後の生産方法、買い付け、流通、焙煎、抽出―、つまり「コーヒーの生育からカップに入れて提供されるまで」全ての工程でプロフェッショナルによるチェックが入り、徹底した品質管理がなされたコーヒー豆のこと。このような厳しい基準から、スペシャルティコーヒーと呼ばれるコーヒーは、全世界で生産されるコーヒーのうち0.5%以下しかない。

●ハンドピック(欠点豆除去)

農産物であるコーヒー豆の「欠点豆」を取り除く工程です。「割れ、発育不良、異常発酵など」の欠点豆があると、コーヒーの味に悪影響を及ぼしますが、完全に取り除くには手作業以外に方法がなく、また作業を厳格にする程、コーヒー豆の分量が減るので、コーヒーの取扱量が多くなると対応が難しくなります。

「芳醇で濃厚なオリジナルブレンドのコーヒーには何が合うのか?」いろいろ考えて試しましたが、行き着いたのは「長崎堂のバターケーキ」でした。

凝ったスイーツのような派手さは皆無のバターケーキ。皆さん召し上がったことはありますか?私は初めてこのバターケーキを口にした時、「こんな美味しいもの食べたことない!!」と冗談抜きで思いました。

振り返ってみれば、どんなものでも、食べ物というのは最終的には「シンプルで高品質な原材料ありき」です。あれこれ手を加えたものは、確かに珍しく、目も惹きますが、「一番美味しいもの」ではない。プリンとかもそうですよね。結局のところ、昔ながらのレシピで、材料を吟味して、それをたっぷり贅沢に使って作られたものが一番美味しい。長崎堂のバターケーキは、正にそれです。口にした瞬間「あーー、これは、いい材料をふんだんに使ってシンプルに作ったものなんだろうな、これはもう、美味しいとしか言えない」と衝撃を受けました。頭に普段浮かばない単語「滋味」が自然と浮かび、「これは、滋味、おいしいだけじゃなく、栄養もたっぷりなんだろうなぁ・・そうとしか思えない」というか、理屈ではなく、まず先に舌、体が「おいしい」と感じました。

長崎堂のバターケーキの歴史は1961年からで、もうすぐ誕生から60年。今回の「明治維新150年」とは、年代で言えば合致しません。
しかし、当時の人々も、こういう「シンプルな配合で、良い材料をふんだんに使う事で、美味しく作られたもの」を口にしていたと思うのです。
「飽食の時代」と言われて久しい昨今、あらゆるものが変化、進化、重合を繰り返す現代、こんなシンプルで美味しいものが存在する事がある意味奇跡です。「卵、バター、砂糖・・・変に凝ったものではなく、ホントはこういうものが素直に美味しいと言えるものだったんだよね」と、当時に想いを馳せながら、特別なコーヒーと一緒に是非楽しんで頂きたい、とっておきのスイーツです。

ちなみに、コーヒーについてくる「お好みでどうぞ」のミルクですが、ここにもこだわります。一般的なポーションは乳脂肪分5%、「生クリーム仕立て」を謳う高級タイプでもせいぜい乳脂肪分は20%程度です。今回私たちがご提供するのは「乳脂肪分45%」のもの。そのままケーキの生クリームにも使えるレベルのものです。いろいろ試したのですが、これも「変なミルク臭さがなく、コーヒーの味を損なわず、入れることで、まるで別の美味しいコーヒーに変わったような味わい」を実現したのはこの45%だけでした。普段牛乳を入れていらっしゃる方、植物性のポーションをお使いの方、全く違う味わいですので、今回ご提供させて頂くコーヒーには、半分飲んだあたりでミルクを入れて、 是非その変化を楽しんで頂ければと存じます。


つまり、長々と書いてしまいましたが、総括しますと・・・・

・陶器に興味はあるが、コーヒーには興味はない→見に来てください
・陶器に興味はないが、コーヒーには興味がある→飲みに来てください
・陶器に興味はあるし、コーヒーにも興味がある→来る以外の選択肢がない
・陶器にもコーヒーにも興味はないが、こんな事書いてる担当者に興味がある→メールください
・和菓子と抹茶の方が良かった。コーヒーは苦手。→スペシャルティコーヒー!騙されたと思って飲むべき
・陶器にも興味ないし、コーヒーにも興味ない、でもケーキだけ食べたい→ケーキだけでも食べに来てください
・観光で来たけど、喉渇いたしコーヒーとケーキが安いからお茶したい→OKウェルカム!ウェルカム京都!作品もちょっと見てね
・今年は忙しくて行けない→いやー来た方がいいと思う。。後悔してからじゃ遅いから。。
・全てに興味ない→ウソつくな素直になれ・・・

肝心の価格につきまして、最初にも書いてありますが、限定コーヒー(1868ブレンド)300円バターケーキ150円です。
「もっと高くしてもいいんじゃないか?」という話なのですが、そもそも「京都色絵陶芸展」は、当「京都色絵陶芸共同組合」組合員による1年に1回の作品発表の場でして、呈茶席も、ご来場下さった皆様へのおもてなしの一環であり、利益など最初から目的にしていないから出来る芸当なのです。
今年はこのように、特に拘っておりますので、「皆様にぜひぜひ味わって頂きたい!!」この一心です。
秋の「京都色絵陶芸展」にフラリとお立ち寄り頂き、上質な作品をサラリとご鑑賞、上質な珈琲とケーキを上質な作品でゆっくりお召し上がり頂く・・・。
上質尽くめで、言うこと無しの一日をお過ごし頂けること請け合いです!

といったところです。陶磁器の展覧会ですが、私たちはどちらにも全力で取り組んでおりますので、是非楽しんで頂ければと存じます。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。


●そもそもどこでやるの?→「京都陶磁器会館」です。清水寺の近くですので、周辺にも見どころが沢山!

●いつからいつまで?→2018年11月23日(金)〜28日(水)です。

●時間は?→10:00〜18:00までやっています。

●「京都色絵陶芸展」とか、お茶だけしたいけど敷居高くない?→高くないから!

●京都陶磁器会館の前まで来たけど。。なんか喫茶やってなくない?→やってるから!外から奥の方見てみて!入場無料だから入ってきて!

●おい!当初書いてあった「喫茶店ご夫妻によるサーブ」の表記が無くなってるぞ!?

→大変申し訳ありませんが、ご夫妻の年齢と体調もあり、ご協力頂くことが難しくなってしまいました。しかし!ククク・・ご心配めさるな!
喫茶責任者であるわたしは、何を隠そう自宅でホット、アイスはもちろん、ラテ、カプチーノ、エスプレッソ、アメリカーノ、オレ、挙句水出しコーヒーやエスプレッソプリンまで自ら作って嗜む異常なまでのコーヒー好き!わたしもサーブさせて頂きますが、他スタッフにも私が責任をもって事前に徹底指導の上サーブさせて頂きますので、どうぞご安心下さいませ!むしろ血が騒いできたんだよ!?

 

※掲載に関しましては「長崎堂」様、「ふとりねこ焙煎所」様にご許可を頂戴しております。

 

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